【ラマダン】2021年(1442 H)ラマダンチャレンジ 22日目

インドネシアのみならず世界じゅうのイスラム教徒の1年に1回の重要な行事、ラマダンが始まって22日目。

筆者も個人的に思うところがあって、イスラム教徒のインドネシア人の文化・習慣の一つを身をもって体験し、理解することを兼ねて、30日間、大胆にも断食にチャレンジする企画。

昨日に引き続き、断食した場合の効果、特に「オートファジー」についてお話ししたいと思います。

 

昨日の記事

 

オートファジーとは?

オートファジー(autophagy)とは、簡単に言えば、細胞が自分自身を食べる(自食作用)ことです。

オートファジーの「オート」は「自己」で、ファジーは「食べる」(どちらもギリシャ語)。

ごくごく簡単に言うと、細胞の中の余計なものを細胞自体が取り除くシステムです。不思議なことに、小さな掃除機のような器官が突然現れ、細胞の中を掃除する!

そう、まさに突然、何もないところから掃除機が現れるんですよ。
古くなったり壊れたりしたたんぱく質やミトコンドリアといった細胞内の小器官は、これにより除去されます。

さらにオートファジーがすごいのは、集めた“ゴミ”からたんぱく質の材料を作り出すところです。
(出典: 中高生向け科学学習サイト WAOサイエンスパークより 当該記事)

何でも、体内に古いもの(老廃物など)を溜めておくと、身体によくないことは、想像しやすいと思います。
一番わかりやすいのは、便秘です。
なかなかウンコが出ずに腸の中に留まり続けると、いろいろと不調が起きることは、よく知られております。
(膨満感、食欲不振、肌荒れ、吹き出物、疲労感、イライラ、etc.)

細胞だって、同じです。
細胞内には、さまざまなタンパク質や小さな器官(オルガネラ)が含まれています。
これだって、当然、古くなります。そのまま放っておくと、細胞の老化につながります。
老化しないために、これらが一定間隔で新しいものに置き換わる必要があります。
つまり、新陳代謝です。

さらに、細胞そのものも老化します。
老化した細胞、傷んだ細胞は、自爆(アポトーシス (apoptosis):プログラム細胞死)して、新しい細胞と入れ替わります。

 

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その効果を出すには?

若い人は、新陳代謝は活発に行われます。古くなった細胞そのものの入れ替わりも活発です。
しかし、年齢を重ねるごとに、これもだんだん鈍くなっていきます。いわゆる「老化」「エイジング」です。
オートファジーも同じです。

オートファジーが鈍くなって一番問題になるのは、神経細胞。

神経細胞は他の細胞と違って分裂をしません。

そのため細胞の中にゴミがたまりやすいのですが、オートファジーが働かず異常なたんぱく質などが蓄積されると、アルツハイマー病やパーキンソン病といった病気になってしまうんです。

神経性疾患はオートファジーと極めて深い関係がある、と考えて間違いありません。
(出典: 中高生向け科学学習サイト WAOサイエンスパークより 当該記事)

 

では、一定の年齢を重ねた人の細胞内でオートファジーを起こさせるには・・・

オートファジーには、ある特徴があります。
食べものによって得られた栄養が十分にある状態では、オートファジーはあまり働かないのです。

そもそも、オートファジーは、体や細胞が強いストレスを受けた際にも生き残れるよう、体内に組み込まれたシステムです。
したがって、細胞が飢餓状態になったときや低酸素状態になったときにこそ、働きが活発化します。

具体的には、最後にものを食べてから16時間ほど経過しなければ、オートファジーは活発化しません
つまり、16時間の「空腹の時間」を作らないかぎり、オートファジーによって細胞を生まれ変わらせることはできないのです。

(出典: ビジネス雑誌ウェブ版 PRESIDENT ONLINE より 当該記事)

もう少し補足しながら説明すると、「オートファジー」のスイッチが入るまでには、最後の食事から12時間を経過する必要があります。
そして、内臓の細胞群がしっかりリセットされるのに、さらに4時間。
つまりは、最後の食事から何も食べずに16時間経過して、オートファジーの効果が十分に現れる、ということです。

 

16jam
イメージ (出典: ウェブサイト 美ST ONLINE より 当該記事)

 

オートファジー効果は、新陳代謝の活性化につながり、アンチエイジング効果にもつながります。

通常は、健康のためのファスティング(断食)は、水(またはお茶)は補給しても構いません。
また、睡眠時間を含めて16時間でも構わないのです。
そして、週1回、毎週これができれば十分と言われています。

例1:就寝の4時間前に食べ終わり、8時間の睡眠を経て、起床後4時間経ってから食事をする
例2:金曜の夜、就寝の3時間前に食べ終わり、土曜の昼まで(12時間)寝て、起きて1時間後以降に食事をする

(健康上、就寝3時間前までには食事は終えたほうがいいです。また、寝だめを推奨するものではありません。)

 

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感想(36件)

ラマダンのプアサ(断食)とオートファジー効果

筆者の場合、昨日は3:19から19:26まで飲食を断っていましたので、16時間10分の空腹時間を作ったことになります。
よって、オートファジー効果は得られているかと思われます。

 

しかし、多くの人(筆者が見てきた中では、多くのインドネシア人)は、オートファジーどころか、逆に太ってしまう人が続出しています。

明日は、そのことについて、お話しします。

 

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本日の朝食(サフール:sahur)と夕食(イフタール:iftar)

本日のFajar(暁:夜明け前)3:32、Magrib(日没)18:48
前夜の就寝時刻23:30 、起床時刻2:20
祝日のため仕事は休み。8:00から11:00まで二度寝。

 

Sahur4Mei
朝食(サフール:Sahur):食事完了3:22

 

Iftar4Mei1 Iftar4Mei2
夕食(イフタール:Iftar):18:53

 

 

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