【結婚の話】インドネシア人との結婚話・2(ムスリムとの結婚その1)
筆者も2021年の秋に、インドネシア人イスラム教徒の女性と結婚をいたしました。
多くの日本人とは異なるのは、
・国際結婚
・ムスリム(イスラム教徒)との結婚
それぞれの障壁を越える必要があった、ということです。
このことを、少しずつお話ししていこうと思います。
ムスリムは(原則として)ムスリムとしか結婚はできない
筆者は神戸生まれ神戸育ちの、生粋の日本人(関西人)。
両親も日本人。
生まれながらのムスリムではありません。
また、人生の途中でムスリムに改宗したこともありません(でした)。
ムスリムは、原則として、ムスリムとしか結婚できません。
原則として、というのは、以下の例外があるという意味です。
『ムスリム男子は、原則としてムスリム女子と結婚するべきであるが、キリスト教徒女子またはユダヤ教女子との結婚は許容される』
(キリスト教はカトリック、プロテスタント、正教会いすれでも可)
ただし、ムスリム女子に例外はありません。
『ムスリム女子は、ムスリム男子としか結婚できない』
という厳しいルールがあります。
ちょっと脱線しますが、、、、、
『では、ムスリム女子は、ムスリム女子とだけでなく、キリスト教徒女子またはユダヤ教女子との同性婚も許容されるのか?』
という疑問を抱いた方もいらっしゃるかもしれません。
答えは、断じて「ノー!」です。
まず、ムスリムは、同性婚そのものは絶対に許されません。
現在の世界的な流れでもある「LGBT(Q)の許容」は、イスラムの世界で受け入れられることは、決してありません。
クルアーン(コーラン)にも同性婚・ホモ・レズ・バイセクシャルの類は禁じられていることが明記されているからです。
(話を戻して・・・)
では、ムスリムではない男子は、ムスリム女子との結婚はできないのか?
ムスリム女子でもなければ、例えば仏教徒や神道などキリスト教徒女子またはユダヤ教女子ではない場合、ムスリム男子との結婚はできないのか?
それも、答えは「ノー」です。
「イスラム教徒に改宗すればいい」のです。
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そして改宗。ムスリムへの改宗手続きは簡単
人生の大転換の一つである(ムスリムへの)改宗をやるなら、インドネシアでやりたいと思っていました。
しかし、世界的にコロナ禍真っただ中でもあり、国境を越えた移動がまだまだ難しかった時でした。
インドネシアでできないのなら、生まれ故郷である神戸でやりたい、しかも自分の誕生月にやりたい、というこだわりを持ちましたので(笑)
わざわざ誕生月の9月に神戸へ帰省して神戸ムスリムモスクに行って、そこで改宗しました。
(出典: 神戸公式観光サイトFeel KOBE内 神戸ムスリムモスク ページより拝借)
(出典: 神戸公式観光サイトFeel KOBE内 神戸ムスリムモスク ページより拝借)
一応、神戸ムスリムモスクには事前に、訪問する日時と、その時に改宗したい旨、電話で伝えておきました。
そして当日、結婚相手となる女性とその友人(女性)と私の3名で神戸ムスリムモスクを訪問。
持参品は証明写真のみ。
少し待たされた後、イマーム(イスラム教の指導者。仏教寺の住職、神社の神主、教会の神父・牧師のようなものと考えて差し支えありません)の部屋で少し説明を受けました。
(当時のイマームはパキスタン人でしたが一応意思疎通できる程度の日本語は可能でした)
そして礼拝堂に移動し、、、、、
ここで、改宗の儀式を挙行・・・・
(結婚予定相手とその友人、そして見学に来ていた数組の観光客の前で、挙行しました(笑))
と言っても、難しいことは一切ありません。
イマームに続いて、以下の通り声に出して言うだけです。
「ラー・イラーハ・イッラッラー、ムハンマドッラスールッラー」(アラビア語)
「アッラーの他に神はなし。ムハンマドはアッラーの使徒である。」(日本語で言いなおす)
これで終わりです。
これをすることを、シャハーダ(信仰告白)する、といいます。
ただし、イマームの他に、証人が2名以上必要です。
モスクによっては、この証人は男性ムスリムでないといけない、という場合もあるようですが、私の場合、
・女性2名(結婚予定相手とその友人)
・男性1名(ちょうどモスクに来てた男性ムスリムで知らない人)
の3名が「証人」となりました。
知り合いのムスリムがいなくて証人を用意できなくても問題ありません。
事前に(証人になってくれるムスリムの友人知人がいない旨を)モスク側に伝えておけば、証人を用意してくれます。
あとは、改宗証明書を発行してもらうために、いろいろインタビューを受けます。
その時に「ムスリムネームを決めてくれ」と言われました。
キリスト教に改宗(洗礼)する時は神父・牧師からクリスチャンネームを与えられるのが普通だと思っていますが、(後で調べてみると)ムスリムネームは自分で決めることのほうが多いようです。
私は3つ候補を考えていたので、それを挙げた後、結婚予定相手に決めてもらいました(笑)
(筆者自身の改宗証明書。自分で決めたムスリムネーム(Ibrahim)も載っています。
画像には映っていませんが、証明書の下のほうに筆者自身のサイン、証人3名のサイン、イマームのサインが入っています。)
このように、(手続き上は)とても簡単です。
仏教へ改宗したことはないのでどういう手続きを踏むかは知りませんし難易度も知りませんが、
キリスト教への改宗の場合は、教会にもよりますが、昨日今日で改宗(キリスト教の場合「洗礼」)が許されるわけではありません。
ゆるい教会でも最低3回程度は日曜礼拝に出席すること、厳しい教会(カトリックなどはそうらしいです)は最低1年は日曜礼拝に出席して本気度を示さなければならない、などあるようです。
イスラム教は、だれでもすぐに受け入れますので、改宗もすぐにさせてくれます。
改宗したいと決心したら、できるだけ早くモスクへ行ってシャハーダ(信仰告白)するほうがいい、とも言われています。
※ただし、イスラム教に一旦入信したら、原則、出られない(やめられない)とお考え下さい。
イスラム教徒の背教は、基本は死刑です。
現代は日本を含む大半の国が法治国家ですので死刑にはなりませんが、ムスリム仲間から白い目で見られ総スカンを喰らうのは間違いありません。
(一部の国では死罪として残っています)
これで、第一関門はクリアです。
シャハーダ(信仰告白)してムスリムになった以上、酒と豚肉は諦めてください(笑)
日本に住んでいたらなかなか難しいですが、出来る限り「ハラール」のものだけ食べましょう。
どこまできっちりと守るかは、その人次第ですけどね。
ちなみに筆者は、インドネシア人妻の方針もあって、きっちり守っていますよ(笑)
その話は、またいつか掲載します。
また、筆者が改宗したことを友人らに話した際、ある友人から尋ねられたのが、
「イスラムになったら、アソコの皮、切るの?」(笑)
つまり、割礼する必要があるか?ということです。
ムスリムから生まれた男児(生まれながら自動的にムスリムです)は、必ず割礼、つまりアソコの皮の切り落としをします。
ただ、改宗した大人の男性の場合、必ずしも必要はない、とのことです。
改宗した大人の男性で必ず割礼しなければならない場合とは、、、、、、、
「まだ包茎である」
場合です(笑笑笑)
(仮性包茎も含みます)
大人になってもまだ包茎なら、ムスリムに改宗云々の前にさっさと手術して皮切り落とさないと、不潔なまま過ごすことになってしまいますからね・・・
次回は、国際結婚手続き・その1についてお話しします。
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